登山を安全に楽しむ
ために

登山は、山頂に行くだけでなく周囲の人や自然に対して配慮し皆で気持ちよく安全に楽しむことが大切です。難易度の高い山だけでなく低山や歩き慣れた山でも準備は入念に行いましょう。準備を怠ると、天候の変化やけがなど、ちょっとしたトラブルで思わぬ事態を招くこともあります。登山へ行く前に基本的なポイントを押さえて安全に登山を楽しみましょう!

登山届の提出と保険の加入

道に迷ったり転倒したりなどによる事故は誰にでも起こり得ますが、登山では万が一のことがあった場合でも基本的には自己責任が原則です。怪我等により自力で下山できない場合には救助を要請することもあります。どんなに入念に準備をしていてもトラブルが発生する可能性はありますので登山届は必ず提出し登山保険に加入して万一の事態に備えましょう。登山届は群馬県警察のウェブサイトや登山アプリ「YAMAP」などからも提出が可能。

レベルに合ったコース選び

見たい景色や行ってみたいエリア、有名な山などから登山コースを選ぶことが多いですが、自分のレベルに合った山の難易度のコースを選ばないとトラブルになるリスクが高くなります。「群馬県 山のグレーディング」では登山ルートごとに技術的な難易度(5段階)と体力度(10段階)で評価しています。難易度と自分のレベルに合わせて登山コースを選びましょう。

初心者だけの登山は厳禁

初心者同士で登山をして遭難するトラブルも発生しています。初心者だけの登山は危険ですので必ず経験者に同行してもらい、コース選び、服装、装備、携行品、山中での注意事項など準備段階からアドバイスを受けましょう。初心者一人での入山は危険ですのでやめましょう。また、山岳会などの登山団体に入るとメンバー同士でより安心して登山を楽しむことができます。

適切な装備、服装、携行品。非常時対策も

登山コースが決まったら歩行距離や標高など難易度にあわせた服装や靴、ギアを用意しましょう。現在地を確認するための地図とコンパスも忘れずに。持参するギアの機能や使い方も必ず確認しておきましょう。季節や天候によっては追加でアイテムを用意する必要もあります。特に山の天候や気温は変わりやすいため万全の準備で臨みましょう。登山中はエネルギーを消費するのでブドウ糖やアミノ酸を手軽に摂取できる携行食があると便利です。また登山時間や山小屋泊などに応じて適切な食料と飲料水を用意しましょう。非常時対策として緊急用の簡易ブランケットや最低限の救急道具がセットになったエマージェンシーキットがあると安心です。

体調管理と気象判断

夏場の登山では熱中症に注意が必要ですが、天候が急変すれば夏でも低体温症になることもあります。気温や天候に合わせた適切な衣服のコントロールと水分・栄養補給で体調を保つよう心がけてください。また持病を持っている場合は医師と相談しておくことも必要です。山の天候は変わりやすいため天気予報はこまめに確認しましょう。気象アプリなども活用するとよいでしょう。

登山のマナー

開放感が楽しめる登山でも自分一人ではなく多くの人が山に登ります。一人のマナー違反が多くの人に迷惑をかけることもあります。自然環境、周囲の人、これから登る人たちのことも配慮して行動しましょう。見たいものがあったり写真を撮りたかったりといったことで登山道を外れると植生にダメージを与えたり事故につながったりしますので絶対にやめましょう。登山中は登り優先、先行者優先ですれ違う人とは挨拶を交わし気持ちよく登山しましょう。またゴミを残すと環境はもちろん景観を大きく損ない、他の登山者の迷惑にもなりますのでゴミは必ず持ち帰りましょう。